FXで得た利益に税金はかかるのか?について解説します。

実は知らなかったFXにまつわる「税金」の疑問をまとめてみました。

初めて証券会社に口座を開設した時は、

キャンペーンとして〇〇〇〇円キャッシュバック!!

とか、スプレッド業界最安値!!!

などお得な情報ばかりが目に飛び込んで来たのではないかと思います。

口座を開設して、ひとたびFXの取引を行ったら、実は税金を納めなくてはいけなくなるなんて、思いもしませんでしたよね?

(どこかに記載してあったのかも知れませんが….)

かく言う私がそうでした。

調子に乗ってキャンペーンのキャッシュバック欲しさに片っ端から口座を開設しまくって、

入金してトレードしては、別の口座へ資金を移動して、、、、

と一体どの口座で幾らの利益と損失が出ているのかも把握できないまま年末を迎え…

あれ?これって税金どうなってるのかな?

株式口座だと「特定口座」があるので、決済した時に税金はすでに源泉徴収されているし、配当金を受け取る時も「税金を差し引いた金額」が今は入金されてくるし、、、

じゃあFXの税金ってどうなってるの????

今回はしっかりとFXの税金について確認しておきたいと思います。

FXで利益が出たら税金はいくらかかるのか?

□まず初めに税金が掛からないケースから

•会社員の場合、年収が2千万円以下で、FXで一年間の利益が20万円以下

•専業主婦や学生の場合、FXの利益が38万円以下

上記の場合税金を払う義務はありません。

しかし、それ以上の利益を得た場合は税金を支払う義務が発生します。

会社員で20万円以下?

専業主婦や学生で38万円以下?

ぶっちゃけFXをやるからにはもっとたくさんの利益を出したいですよね!

□本題に入ります!

その年の1月1日から12月31日までに得た利益に対して20.315%の税金が課せられます。

例えば一年間で勝ち負け合わせて100回のトレードをしたとします。

そのうち利確が100万円に対して、損切り50万円だった場合、

100万円-50万円=50万円の利益が出たことになります。

(会社員の20万円、専業主婦や学生の38万円を超えています。)

この利益(50万円)に対して20.315%(101,575円)の支払い義務が発生します。

これは一年間ですべてのFX取引で得た利益に対して掛かるので、

口座を開設している証券会社ごとではなく、すべての取り引きの利益合計に対する税率です。

仮に10社の証券会社でFX取引した場合すべての利益と損失を相殺して得られた利益金額に対して税金が掛かります。

すべての利益が対象になりますので、スワップ金利で得た利益や、キャンペーンで得たキャッシュバックも利益として計上されますのでご注意ください。

□豆知識

FXに係る税金は「先物取引に係る雑所得等」として申告分離課税となっています。

つまり、他の所得とは別に払ってね!

と言う意味で、毎月のお給料から引かれている所得税や住民税とは別に納税することになります。

FXで出た損失は繰り越せるのか?

翌年以降3年間繰り越せます。

例えば今年50万円の損失が出た場合、翌年仮に50万円の利益が出たとしても、相殺してその年の税金は発生しません。

しかし、どちらの年も確定申告で損益を申告しないといけませんので、ご注意ください。

FXの税金はいつどこに払えばいいの?

毎年2月16日から3月15日まで最寄りの税務署で確定申告を行う事で支払う事が出来ます。

今年はコロナの影響で4月15日まで延長して受付していた気がしますが、例年通りですと、この一か月間が申請期間なので大体毎年めちゃめちゃ税務署混んでます。。

ですので、ネットでの申告がおすすめです。

国税庁HP

もしお手元に「マイナンバーカード」を持っていれば、税務署でパスワードの登録さえしておけば確定申告期間中ご自宅のPCで申請が可能です。

e-tax 国税電子申告•納税システム

以前はカードリーダーが必要だったり、androidスマホでしか出来なかったりしましたが、今はマイナンバーカードとパスワード申請さえ済んでいれば自宅のPCでもiphoneのアプリでも簡単に出来るようになりました。

ですので、自宅でやるのがおすすめです。

わざわざめちゃめちゃ混んでいる税務署に行くのも大変ですからね。

※マイナンバーカードはコロナ給付金の申請や、マイナポイントなどで一気に普及したと思いますので、是非FXの確定申告にも役立てて頂けたらと思います。

FXで得た利益から必要経費は計上できるのか?

FX取引をするためにかかった経費を計上することが出来ます。

PCの購入代金や、セミナーの参加費用やその為の交通費や宿泊費などは、経費として計上出来ます。

ですので、会社員の場合「利益」-「経費」が20万円を超えていたら税金の支払い義務が発生しますので、領収書などはきちんと整理して取っておいた方が良いと思います。

確定申告書類

確定申告書類2

年間で得た利益をどうやって調べたらいいのか?

ではいくら利益が出ているのか正確に調べるにはどうすればよいのでしょうか?

口座開設している証券会社の取引ページに「年間取引報告書」と言う項目がありますので

取り引きした期間を設定するか、前年分の取引をワンクリックでPDFでダウンロードできるようになっています。

MT4を使える業者でしたら、MT4

ターミナル

口座履歴

右クリックして期間の詳細設定で期間設定

レポートの保存をすれば確認出来ます

国内業者のMT4は日本語で出力されます。ご安心を

ただ、異なる証券会社の利益と損失については、すべて合算して自分で計算しなければなりませんので、5社の証券口座をお持ちの場合は、全体で幾らの利益が出ているのか「年間取引報告書」をすべて用意して計算してみてください。

ちなみにFXの取引をやっているからと言って、証券会社に口座を開設しているからと言って

どこからも税金を払う様に教えてくれる人も、通知やお知らせ等も一切来ませんのでご注意ください。

もし多額の利益が出ているのにも関わらず、通知が来ないから、知らなかったからと言っても

税務署はキチンと申告漏れを指摘してくるとの噂ですので、くれぐれもご自身で年間の利益金額を把握して、確定申告が必要かどうかを確かめて頂きたいと思います。

海外FX口座に係る税金について

海外FXの利益は国内業者と違い、「総合課税」と言う方法になります。

これは、他の収入と合算して計算される税金になります。

どういう事かと言いますと、お勤めの会社の給料、不動産収入や副収入などと、海外口座で得た利益はすべて合計した金額から税率計算されて、税額が決定される仕組みになっています。

もし国内、海外両方の証券口座から利益が発生している場合

国内は「申告分離課税」なので20%

海外は「総合課税」なので他の収入と合算になりますので、

会社員の場合給料から所得税、住民税などは源泉徴収されているので、海外口座分だけ確定申告して支払うやり方になります。

海外口座税率

(給与所得と海外口座の利益が合算で330万円以下なら(所得税10%+住民税10%)国内業者と税率は同じ20%になりますが、所得の合算なのでうまく調整してトレードするのはかなり難しいかもしれませんね。)

□補足

•海外口座で出た損失金額は翌年に繰り越せません。

•損益の通算が出来ません。

 例えば同じ年に国内口座で50万円の損失があり、海外口座で50万円の利益が出ていたとしても、損益通算出来ませんので、海外口座の利益50万円には税金がかかります。

•出金出来ないキャッシュバックボーナスは課税対象外になります。

 仮に口座開設ボーナスで3千円を貰った場合、このお金は口座から出金出来ないお金なので、税金はかかりません。

あとがき

年に一度の事とは言え、ぶっちゃけ面倒くさいのがFXの確定申告なんですよね。

利益が出たら税金を自ら申告しなければいけないし、損失が出ていたら翌年に繰り越せるように申請しなけらばいけないし…

どちらにしても、年に一度のセルフ決算と思って損益計算をすることで、その年のFXトレードの「通信簿」を付けられるいい機会になっていると思っております。

税制はその時の政治と経済によってコロコロ変わりますので、FXにおける税金も未来永劫同じではありませんので、税制改正があればまた柔軟に対応して行きたいと思います。

それでは、今回は以上となります。

最後まで読んでいただいてありがとうございました。

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