FXのトレードはほぼ24時間行われていますので、いつでもトレードできるのが最大の利点になります。
ある意味どんな生活スタイルをしていてもトレードできるので万能な投資ツールに思えますが、
いざFXをやり始めてみると、
なんとなく値動きのいい時間帯がある様な気がするけど、一体いつなのかな?
どうやら24時間頻繁に売買がされているわけじゃなさそうだな…
そんなことに気付くと思います。
そうなんです!!!
24時間取引が出来るのにもかかわらず、ある特定の時間帯に値動きが集中する傾向があるんです!
では、なぜ値動きが集中する時間帯が存在するのか?
値動きのいい時間帯が分かれば効率よくトレードすることが出来る様にもなりますので、今回はFXの取引時間について考えてみたいと思います。
FXの取引時間と3大市場について
3大市場とは、
- 東京市場(東京証券取引所)
- ロンドン市場(ロンドン証券取引所)
- ニューヨーク市場(ニューヨーク証券取引所)
主に上記3つの証券取引所が開いている時間帯を指しています。
証券取引所なので、株式や先物、コモディティ、原油など様々なものが取引されています。
この3つの市場には「時差」がありますので取引されている時間帯が異なります。
そもそも通貨の取り引きには専門の取引所があるわけではなく、各国それぞれの銀行や金融機関が相互に交換しあっていますので、
各国の市場が開いている時間帯はFXのトレードが出来る仕組みになっています。
それぞれの市場が開いている時間帯は
◎東京
9時から11時半と13時から15時まで
◎欧州•ロンドン
16時半から0時半(冬時間は17時半から1時半)
◎ニューヨーク
22時半から5時(冬時間は23時半から6時)
◎その他の大きな取引所
シンガポール(シンガポール取引所)
香港(香港証券取引所)
オーストラリア(オーストラリア証券取引所)
こちらは為替(特に米ドル)にそれ程大きな影響力を持たないことと、市場関係者があまり意識していない事もあり、
一般的にFXのトレードをする際には意識しなくても大丈夫だと思います。
ちなみに、FXが取引できるのは日本時間で
•夏時間
月曜日朝6時から土曜日朝5時まで
•冬時間
月曜日朝7時から土曜日朝6時まで
なぜこの時間になっているかと言いますと、地球の自転(時差)の関係で
世界で一番早く開くニュージーランドの市場が日本時間の月曜日朝6時から(冬時間は7時から)になるからで、
世界で一番遅く終わる市場がニューヨークなので、ニューヨークが閉まる日本時間土曜日朝5時(冬時間は6時)までとなっています。
※夏時間
3月から11月まで
(2020年は3月8日から11月1日まで)
※冬時間
11月から3月まで
(2021年で欧州の夏時間は廃止するそうです。)
それぞれの市場の特徴
□東京市場
東京時間の特徴と言えば「仲値」と呼ばれる「9時45分から55分」に掛けての時間帯になります。
※仲値とは
仲値決めと言って、その日一日に取引する為替の標準価格を決める事を言います。
主に「輸入企業」や「輸出企業」が実需の通貨の交換をする場合、通貨の値段は常に流動してしまうのでどの時点で取引したらよいのか決められません。
そこで「仲値」で決まった値段で取り引きをすれば、公平な取引になる為この様なことが行われています。
ですので9時55分時点で決まった値段をその日の標準価格に決めています。
※例えば海外旅行に行くのに日本円を米ドルに両替しようとした場合、銀行の窓口で「今日は1ドル100円になります。」と提示された金額が、実は仲値で決まった値段になっているという訳なんです。
当然銀行によって多少レートが異なることがありますので、世界共通全く同じ値段ではありませんが、大体同じと考えて間違いありません。
では、なぜFXでこの「仲値」が重要になって来るかと言いますと、
輸出企業が海外で得たドルを円に交換(なるべくドルを高く売りたい)
輸入企業が海外で支払いに使うドルを円で買う(なるべくドルを安く買いたい)
と言った思惑が働き、更にインターバンクと呼ばれるメガ銀行が、その大企業の為替の両替をする際に発生する手数料を得るのと同時に、ヘッジを賭けて金融機関自らも為替差益を狙って取引していますので、
大きな値動きが発生する、と言った仕組みになっています。
ですので、東京時間はおおむね9時40分位から10時10分頃までがクライマックスになる傾向があります。
ちなみにオーストラリア、ニュージーランド市場の指標発表や要人発言が9時30分に多く出る事がありますし、
日銀の指標発表なども朝8時50分や9時半頃に出る事もありますので、急な値動きが発生する可能性があるかも知れません。
東京市場が「後場(ごば)」と呼ばれるお昼過ぎから市場がクローズする15時までの時間帯はほとんど値動きがないことが多いです。
(先日トランプ大統領がコロナに感染していたニュースが14時過ぎに速報で流れてドル円に売りが集中しましたが、よほどこのような大きなニュースが出たりしない限りは活発な値動きがないのが普通です。)
□欧州•ロンドン市場
ロンドン市場がオープンするのは16時からですが、現地の証券会社のディーラーたちは14時半から15時には既にディーリングルームにスタンバイしており、
市場がオープンする前から既に仕込みを入れ始めていますので、15時過ぎから値動きが大きくなり16時を過ぎて市場がオープンしてから更に大きな値動きを見せる事があります。
一般的に東京時間の値動きと反対に動くことが多く、東京時間で売られていた場合、ロンドンがオープンしたら一気に買い上がって東京時間で売った分をチャラにしてしまうくらいあっという間に元の値段に戻ってしまう事もしばしばあります。
しかし、その後今度は逆に売りを入れて東京時間クローズの値段より更に下げた値段でニューヨークが始まるなどと言うことも日常茶飯事です。
もし買いのポジションを持っている人が多ければ、そのポジションの損切りが付くまで売りまくってすべて損切りさせて、その後ゆっくり買い始めて大きな利益を取るような、
「バンドワゴン効果」に見られる値動きを意図的に作り出していると見られることがよくあります。
これは、どこに買いの損切りがあるのか、売りの損切りがあるのか、マーケットがどちらに傾いているのか?
と言ったことを熟知しているマーケットの支配者たちが巨額な資金を投入しているからだと考えられています。
ですので、その時間帯にトレードをすることはある意味でリスクの高い行為になりますが、値動きの大きい時間帯にこそ利益を得ようとするのであれば、
絶好のトレードタイミングだと思います
スキャルピングや短期デイトレードを得意とする方はこの時間帯だけで多くの利益を得て、あとは何もしないと言った人も大勢いらっしゃるように感じます。
そのくらい一日の中でも取引の多い時間帯になります。
□ロンドンフィキシング
※通称ロンフィク
こちらは東京市場の仲値と同じ、ロンドン市場でその日の金の中央値を決める為に設けられたのがロンドンフィキシングで、時間は日本時間の24時になります。
ですので、23時半から24時くらいに値動きが大きくなる傾向があります。
特に月末金曜日のロンフィクは非常に大きな値動きが予想されますので、ポジションを持っている方は含み益が一瞬で含み損になってしまったりすることがあります、くれぐれもご注意ください。
ただ、値動きが激しい分利益を取りに行くには格好のタイミングになりますので、短い時間軸でのトレードを得意とする方なら確実に利益を得たい時間帯となります。
ニューヨーク市場でも同じことが言えますが、世界各国の指標発表が相次ぐ時間帯に重なることもあり、
欧州系は15時から20時の間に発表されること多く
アメリカ市場は21時過ぎに指標が次々と発表されますので
これらの発表の時間帯に大きな値動きが起きる事も良くあります。
日々の指標発表のタイミングは事前に把握しておいて、大きな値動きを取れるようにスタンバイしておきたいですね。
□ニューヨーク市場
ニューヨークがオープンする21時半から24時くらいまでは、欧州の市場も開いていますので、市場参加者が一番多い時間帯となります。
そのため、前述の指標や要人発言などにも敏感に反応しやすく、大きな値動きが期待できるのもこの時間帯の特徴です。
「ニューヨークオプションカット」と呼ばれる時間が23時にあります。
これは、為替の先物の売買期限になりまして、23時までに決められた値段で通貨を売ったり買ったりする先物取引のことです。
仮にその日に大きなオプション(先物)が入っている場合、事前にいくらでどのくらいの量の注文が入っているかはある程度わかっていますので、
その値段に寄り添うような値動きが起きることがあります。
こんな感じです。
しかし、24時以降はあまり値動きがなく、落ち着いてしまう事も多いので、24時から翌朝6時までは突発的な出来事や、ニュースがない限り比較的穏やかで落ち着いた時間帯になることが多いです。
まとめ
•東京仲値
9時40分から10時10分
•欧州ロンドンオープン
15時半から19時半くらい
•指標発表が集中する時間帯
21時から23時くらい
•ロンドンフィキシング
23時半から24時くらい
•ニューヨークオプションカット
23時半から24時くらい
以上になります。
※値動きが活発になる時間帯には何かしらの理由があると言う事ですね。
この様な時間帯に効率よくトレードをして、大きな利益を上げて頂きたいと思います。
ちなみに私は個人的に欧州ロンドンがオープンした時間帯と、ニューヨークカットの時間帯が一番トレードしやすくスキャルピングをするのはほぼこの時間帯となっています。
それでは、以上となります。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。