こんにちは、たけんちです。
今回は、「高値(たかね)」と「戻り高値(もどりたかね)」の違いについて徹底的に解説してみたいと思います。
この二つの言葉、一見似ていて何が違うのかな?と思っている方も多いと思います。
「戻り」が付いているか、付いていないかで違う意味になるの?
と不思議に思ってしまいますが、チャート上に現れるこの二つの高値の違いを理解しているか、理解していないかによって、今後チャートの見え方が劇的に変わってきますので、是非最後まで読んでただけたらと思います。
ちなみに「安値」と「押目」の違いについては
FXチャートの見方が劇的に変わる!「押目(おしめ)」と「安値(やすね)」の違いについて
こちらの記事を参考にして頂ければと思います。
「高値」と「戻り高値」の違いについて
まず先に結論からお伝えしますと、この二つの言葉の違いは
✔直近の高値が今現在の高値より、高いか、低いか
になります。
え?それだけ??
と思われた方もいらっしゃるかと思いますが、実はこの直近の高値が高いか、低いか
非常に重要な問題になってきますので、あえてその違いを区別するために
今の価格が直近の高値より高い位置にある時は「高値」
今の価格が直近の高値より低い位置にある時は「戻り高値」
と呼んでいるんです。
では、なぜそんなわずかな違いを区別して呼び方を変えているのか?について次章から解説していきたいと思います。
「高値」とは
こちらの画像をご覧ください。
Aの山はチャート上にできた一時的につけた高い値段を表しています。
同様にCの山もチャート上にできた一時的につけた高い値段を表しています。
両方を見比べてみますと、Aの山よりもCの山の方が高い位置にあることが分かると思います。
この、チャート上に一時的に付けた高い値段の事を「高値」と呼んでいて、
更にAの高値もCの高値もそれ以前の高値よりも高い位置にあるので、単に「高値」と呼んでいます。
つまり、単なる「高値」とは、それより一つ前の高値よりも更に高い位置にある「高値」を指しているのです。
つづいて、
「戻り高値」とは
ご覧いただいて分かる通りBの山とDの山が「高値」になっていることが見て取れますが、
BとDは、その一つ前の高値よりも低い位置にある「高値」であることが分かると思います。
これを一般的に「戻り高値」と呼んでいます。
なぜ「高値」と「戻り高値」を区別するのか?
そこではこちらの画像をご覧ください。
こちらはドル円の1時間足チャートになります。
左上から右肩下がりにチャートが下がってきた後に、反転して右上方向へ上がっているのがお分かりいただけるかと思います。
このチャート上に出来た「高値」と「戻り高値」の位置に違いがあるのがお分かりになりますでしょうか?
•赤丸で囲ったポイントが「戻り高値」
•青丸で囲ったポイントが「高値」
です。
もうお分かりですね?
□チャートが右肩下がり、つまりダウントレンドの時に出来る高値の事を「戻り高値」と呼び、
□チャートが右肩上がり、つまりアップトレンドの時に出来る高値の事を「高値」と呼んでいたんです。
チャートは細かい上げ下げを繰り返しながら大きな上げ下げを繰り返す「フラクタル構造」になってますので、
右肩下がりのダウントレンドの中にも必ず一時的な高値を付けている場所があるはずなんです。
しかし、そのダウントレンド中に現れる高値は、徐々に低い位置に推移していく事から、チャートが右肩下がりのダウントレンドを形成していくと言う事になります。
つまり、買いの力よりも売りの力の方が強くなっていると判断する事が出来るんです。
そうなると、買う人よりも売る人の方が多い相場にできた高値を、
売る人よりも買う人の方が多い相場にできた高値と区別することが出来ますので、
その時にどちらにポジションを取ればよいのか?
というFXトレードを行う上で非常に重要な問題を解決してくれる訳なんですね!
「高値」と「戻り高値」の違いを理解することで、平たく言えば「買いなのか?売りなのか?」
を判断する事が出来るようになるという訳なんです!
「エントリーポイント」を明確にするため
あるポイントから次のポイントまでの「高値」が、前回の「高値」よりも低いところにあった場合、
それはチャートが右肩下がりになっていると言う事ですので、「売り」をしている人が多いということになります。
「ドル円」を例にしますと、「ドル」を売る人が多いからチャートが右肩下がりになるという事になりますから、
これから新規にエントリーをする場合には、売りを検討したいわけです。
そこで、なぜ「ドル」を売っている人が多いのか?を判断するには、
「戻り高値」があるかないか?
を判断すればいいと言う事になります。
直近の高値よりも、現在の高値の方が低い位置にある
↓
売りの勢力が多いと判断
↓
売りエントリーを検討しよう!
と考える訳ですね。
更に、「直近高値」よりも更に「高い位置に現在の値段」がある場合は、
当然買いの勢力が多いと判断出来ますので、
「買いエントリー」を検討する。
と言った具合になります。
まとめ
FXトレードは相対取引(あいたいとりひき)と言って、売り手がいれば、その数と同じ数だけ買い手がいますので、
「戻り高値」を付けていても「買っている人」はいます。
トレードする際には必ずしも「戻り高値」を確認したから売りだ!と確信できるものではありませんが、
大方のトレーダーは、この「戻り高値」か「高値」かをチャート上から瞬時に判断してトレードの方向性を決めている、
と言っても過言ではありませんので、是非この違いに注目しながらチャートを見て頂けると、今まで見えていなかった見方が出来るのではないかと思っています。
それでは、今回は以上になります。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。