2021年1月20日バイデン大統領が就任し、元FRB議長を務めたジャネット·イエレン氏を財務長官に任命しました。
米財務長官は、連邦政府の財政政策および金融政策を担当する閣僚。
女性初のFRB議長を務めたイエレン氏は、財務長官としても史上初の女性長官になります。
イエレン氏とは
現在74歳
ニューヨーク出身、ブラウン大卒、イエール大博士、カリフォルニア大学バークレー校教授、クリントン政権経済諮問委員長、サンフランシスコ連銀総裁、FRB議長を歴任。
インフレよりも失業に関心を持ち、金利を安易に上げない「ハト派」とされています。
FRB議長時には、量的金融緩和策を終了し、ゼロ金利から段階的に追加利上げをし、米経済回復、失業率の低下にも貢献したとされています。
そんなイエレン新財務長官ですが、先日行われた公聴会での質疑をまとめてみました。
コロナ対策について
公聴会で、イエレン氏は新型コロナウイルス対策で、追加の対策を講じる考えを示した。
財務長官としての自身の責務は、米国民は新型コロナ感染拡大の影響に耐えられるように再構築することで、世界経済の中で米国の労働者がよりよく競争できるようにすると表明。
公衆衛生と予防接種の普及への支出、失業手当、食糧支援サービスの延長と、貧困層や中小企業の救済措置は支出や雇用の創出につながるとし、コロナ対策と経済再生に全力を注ぐ姿勢を強調しました。
経済対策について
バイデン大統領が打ち出している1兆9千億ドルの景気刺激策については、大統領のスタンスに沿った考えを示し、「金利が歴史的な低水準にある現在、大きな行動に出る事が賢明」と発言しています。
為替相場については、「米ドルや他の通貨の価格は市場により決定されるべきだ」とドル安を目指さないことを明言。
他国が貿易面で人為的に相場を操作した場合、「米国は反対する必要がある」とも発言しています。
対中外交に関しては、明らかに米国の最も重要な戦略上の競争相手とし、中国の不正慣行を批判しつつも、協力を模索する姿勢も見せています。
まとめ
イエレン財務長官の使命として、コロナ対策と労働力の回復の2つの使命を掲げました。
コロナ対策では、失業保険給付や食糧支援(フードスタンプ)の延長、ワクチン接種を迅速に広め、公衆衛生への支出に全力を注ぐ姿勢を強調。
1兆9千億ドルの給付金については、米国の債務が超過することは承知しているが、「大きな行動に出ることが最も賢明」と前向きな発言をされています。
為替相場については、「米ドルや他の通貨の価格は市場により決定されるべきだ」とドル安を目指さないことを明言していますが、
中期的にドル安にかじを切ろうとする可能性が高いが、ドルが予想以上大幅に下落しない限り強いドルを主張することはないだろう」との報道もされていました。
今後の新型コロナの影響がどうなっていくのかは未だに不透明ですので、公聴会での発言を撤回してしまう事態になることも十分考えられますが、FRB議長を務めたイエレン氏が財務長官となり、当面強引なドル安誘導は行われないと考えられます。
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