FXトレードにおいて「通貨の強弱」を見極めることは非常に重要です。
どの通貨が買われているのか?売られているのか?を正しく判断し、強弱を見極めることができれば、トレード判断に迷いがなくなります。
とはいえどんな指標やツールを使うと「通貨の強弱」を見極められるのかがイマイチよく分からない、と感じている方も多いはず。
✅この記事を読むことで
・投機筋の未決済のポジション比率
・個人投資家の未決済のポジション比率
・通貨ペアごとの相関関係
から「通貨の強弱」を見極められるようになります。
そんな僕の「FXで通貨の強弱を見極めるおすすめの方法3選」を徹底的にご紹介します。
FXで通貨の強弱を見極めるおすすめの方法3選
通貨の強弱を見極めるのに必要な情報は以下の3つ(+1)です。
1.IMM通貨先物ポジション
https://zai.diamond.jp/list/fxmarket/imm
2.oanda(オアンダ)オープンポジション
https://www.oanda.jp/lab-education/oanda_lab/oanda_rab/openpositon/
3.Quick Money World でドル円のポジション
https://moneyworld.jp/tools/usd_position_statistics
おまけ.通貨ペアごとの相関関係から通貨強弱を判断
これらすべては「大衆の反対」にポジションを持つために必要となる指針です。
なぜなら買われ過ぎ(売られ過ぎ)た通貨は、必ずどこかで反対方向に向かう習性があるからです。
✅FXは相対取引なので、強すぎる通貨 = 買われ過ぎ(売られ過ぎ)た通貨はどこかのタイミングで利益確定・損切りの反対売買が出ます。
永遠に買われ(売られ)続ける通貨というのは存在しないからです。
【IMM通貨先物ポジション】から通貨の強弱を読み解く方法
「IMM通貨先物ポジション」とは「シカゴマーカンタイル取引所(CME)」に上場している通貨の先物ポジションのこと。
※様々な商品先物が取引されており、「商業部門」と「非商業部門」に分かれています。
「非商業部門」にはヘッジファンドなどの投機筋の持つ通貨先物のポジションが表示されていて、対米ドルで7通貨ペアのポジション比率を確認することができます。
これを見ることで、投機筋がどの通貨をどれだけ保有しているかが分かります。
↓上記のテキスト画像をグラフ化したものがこちらです。
※赤い棒グラフが「円ロングポジション」、水色の棒グラフが「円ショートポジション」になります。
【IMM通貨先物ポジション】っていつ発表されてるの?
毎週火曜日の取引終了後の建玉(たてぎょく・未決済のポジション)の内訳が、その週の金曜日(夏時間)15時30分(日本時間4時30分)に発表されます。
投機筋が持つ未決済のポジション比率がどちらに偏っているかを知ることで、現状のトレンドを把握すると共に、いずれ利益確定・損切りの反対売買が出てくるポイントを予測します。
↓ネットポジション(黒い線グラフ)が円ロングから円ショートへ転じているポイントでは、トレンドの転換を示唆しています。
円が強くドルが弱い相場(ドル円下落)から、円が弱くドルが強い相場(ドル円上昇)へ転換したことをこのグラフから読み取ることができます。
「円が主役」「ドルが脇役」で書かれているので注意が必要
・JPY Short は円売り
・JPY Long は円買い
※ドル円のチャートをひっくり返して見ている感じです。
赤いグラフが減って、水色のグラフが増えてきているので、円が売られている = ドルが買われている状態を指しています。ややこしいですね・・・
グラフの見方(ネットポジションが重要)
・円を売っているのか?
・円を買っているのか?
・JPY Net = 円売り – 円買い(どちらの比率が多いのか?)
※「日本円差引」がネットポジション(JPY Net)のこと。
・ネットポジションを見ることで、ロング・ショートどちらに多くポジションが偏っているかが分かります。
・前回比増減をみることで、円からドルへ、ドルから円へどれだけ資金が移動したかが分かります。
この様に【IMM通貨先物オプション】を知ることで、トレンド転換を事前に察知して、先回りしたポジションを取ることができるようになります。
oanda(オアンダ)オープンポジション
「oanda(オアンダ)オープンポジション」は、個人トレーダーの保有しているポジション比率を見ることのできるツールです。
✅oanda(オアンダ)社は世界6都市に拠点を構える大手証券会社
世界中にいる顧客の保有しているポジション比率をグラフにしたツールがこの「オープンポジション」になります。
「オープンポジション」は、トレンド方向と逆方向のポジションに傾きやすい特徴があるため、上昇トレンドのときにはショートポジション比率が高くなり、下落トレンドのときにはロングポジション比率が高くなる傾向があります。
ロングポジション比率が高まっているときにはショートエントリーを仕掛け、ショートポジション比率が高まっているときにはロングエントリーを仕掛けるのが、このツールのもっとも効果的な使い方です。
✅ 無料で見られる「オープンポジション」の更新頻度は以下の通りです。
・oanda(オアンダ)に口座開設 していない人は30分毎
・口座開設しているシルバー会員は20分毎
・ゴールド会員は5分毎
更新されるポジション比率の変化を見逃さずにチェックしていると、相場がどちらへ動こうとしているかを予想できるようになります。
✅通貨ペアによってもポジション比率に特徴があるのでしょうか?
・ドル円 = 常にロングポジション比率が高い通貨ペア
・ポンドドル = 常にショートポジション比率が高い通貨ペア
毎日、毎時間の推移を見つめながら通常より極端にどちらかに偏ったポジションを見つけたら、その反対方向に価格が向かいやすくなるサインとして用います。
【Quick Money World】 でドル円のポジション
✅Quick社が提供するドル円ポジション情報
【QUICK Money World】はQUICKが提供する、株式投資・マーケット・金融情報の総合サイトです。株価・チャ…
※日経新聞グループの金融情報サービス会社が無料で提供してくれているサービスです。
↓株式、先物、仮想通貨まで様々な情報を得ることができるQuick社サイト内にある「ドル円ポジション」がこちらです。
このグラフの特徴的なのは、投機筋のポジション比率(IMM通貨先物ポジション)と個人投資家のポジション比率(SBI,GMO等数社)を同一グラフ内に表示しているところです。
↓水色のグラフが「個人のポジション比率」、ピンク色のグラフが「投機筋のポジション比率」
・「個人のポジション比率」が「ドル買い越し」のときはドル円の価格は下落
・「投機筋のポジション比率」が「ドル買い越し」に転ずるとドル円の価格は上昇
この様に「投機筋のポジション比率」が高い方に価格が進みやすく、「個人投資家のポジション比率」が高い方とは逆に価格が進んでいく傾向にあるようです。
通貨ペアごとの相関関係から通貨強弱を判断
「IMM通貨先物ポジション」や「oanda(オアンダ)オープンポジション」で相場全体のポジション状況を把握したあとは、個別の通貨ペアごとの相関を理解することで、高い確率で通貨の強弱を見極めることができるようになります。
これはよく用いられる方法ですが・・・
ドル円上昇 = ドル高
ユーロドル下落 = ドル高
この場合ドルは円とユーロよりも強い通貨といえます。
ユーロ円上昇 = ユーロ高
この場合ユーロは円より強いので、ドル→ユーロ→円という順番になります。
ユーロポンド下落 = ポンド高
この場合ポンドがユーロより強いと判断できるので・・・
ポンドドル上昇 = ポンド高
となればポンドはドルとユーロより強く、ドルはユーロより強いので、ポンド→ドル→ユーロ→円という順序になります。
ポンド円下落 = ポンド高
ポンドは円より強いので、ポンドが最強通貨、円が最弱通貨と判断することができます。
時間帯ごとに強弱は常に入れ替わります。
↓「IMM通貨先物ポジション」で「ポンドドル」のポジション比率を見てみると・・・
GBP Long が多くポンドが買われていることがわかります。
なので現状はドルよりポンドの方が強い通貨と判断することができます。
↓続いて「円ドル」のポジション比率を見てみましょう
JPY Short が多く明らかに円が売られています。
つまり現状円よりドルが強い通貨になります。
↓続いて「ユーロドル」のポジション比率はというと・・・
EUR Long が多くこちらはユーロが買われています。
つまりドルよりユーロが強い通貨になります。
このことから、ポンドorユーロ→ドル→円となるので、ポンド円orユーロ円のロングエントリーを検討できるということになります。
注意点として、「IMM通貨先物ポジション」は1週間前のデータ。「oanda(オアンダ)のオープンポジション」は20分~30分更新。それぞれをうまく把握して柔軟に通貨の強弱を見極めていくことで、相場の流れに沿ったトレードができるようになります。
まとめ
「通貨の強弱」を見極めることで、どの通貨をどの方向にエントリーすればいいかが分かります。
✅それを導き出すには・・・
1.「IMM通貨先物ポジション」で投機筋のポジション比率を把握する
2.「oanda(オアンダ)オープンポジション」で個人投資家のポジション比率を把握する
3.「Quick Money World のドル円ポジション」で投機筋と個人両方のポジション比率を比べてみる
4.「通貨ペアごとの相関関係」から通貨強弱を導き出して時間帯ごとに対応したトレードに取り入れる
5.どのポジション比率でも、一方向に偏ったポジションは必ずどこかで反対売買がでるので注意が必要
※上記の指標やツールを用いることで「通貨の強弱」を見極めたトレードができるようになります。
継続してこれらを見続けていると、日々の変化に対応する柔軟性も兼ね備えられるので、「通貨の強弱」を見極めたトレードができるようになります。
是非参考にしてみてくださいね。
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