シンプルな資金管理ルールの決め方【なんとなくエントリーのロット数を決めているあなたへ】

FXトレードで使用するお金は証拠金と呼ばれ、この証拠金を元にレバレッジを効かせてトレードをします。

口座資金から必要な証拠金を計算し、レバレッジを何倍にするのか、どれだけのポジション量でエントリーするのかを決めるのはあなたです。

しかし、証拠金の計算をせずにトレードをはじめてしまうと、あっという間に資金を失ってしまう可能性もありとても危険です。

そこで、トレードに必要な証拠金を守るためにエントリーのロット数損失金額管理するルールを作らなければなりません。

資金管理をルール化することで、損失金額を限定的にして、安定した収益を得ることにつながります。

ではどうやって資金管理のルールを決めれば良いのでしょうか?

結論から言うと、あらかじめ損失許容金額を決定しエントリーするロット数を最適化することが資金管理のルールとなります。

最適なエントリーロットを決める計算方法とは・・・

最適なエントリーロットを決める計算方法

「許容できる損失(金額)を損切りまでの値幅(pips)で割る」だけ。

いままで何となくやっていた資金管理の根拠を明確にして計算することで、継続的に利益を出し続けられるトレーダーへと成長します。

それではぼくの「シンプルな資金管理ルールの決め方」を徹底的にご紹介します。

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シンプルな資金管理ルールの決め方

1回のトレードでいくらまでなら損失を出してもいいのか?

1回のトレードで何pips想定と逆行したら損切りを実行するのか?

あらかじめこの2つを決めておくことで最適なエントリーロット数を導き出せます

たとえば1回のトレードで、口座資金50万円の2%にあたる1万円までなら損失を許容できるとします。

チャートパターンやインジケーターを使った損切りまでの値幅は25pipsです。

すると、

1万円÷25pips(0.25)=4万通貨

※1万通貨=1ロットで取引するFX会社の場合は4ロット

※10万通貨=1ロットで取引するFX会社の場合は0.4ロット

<計算式こちら>
許容できる損失金額÷損切りまでの値幅(pips÷100)=適切なロット数

<エクセルに入力する場合>

A
許容できる損失金額(10,000円)
損切りまでの値幅(25pips)
適切なロット数の計算式(=1A/2A/100)

たったこれだけの計算をするだけで、最適なロット数を割り出すことができます。

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損失金額を決めるのはあなた次第

最適なエントリーロット数を計算するには、損失金額をあらかじめ決めておく必要があります。

1回のトレードで生じる損失金額を口座資金に対して2%に収めるのが最適だと言われていますが、正直正解はありません。

口座資金の2%までなら失ってもいいと考えるのか、10%なのか、15%なのか、思い切って1回のトレードで口座資金すべてを失ってもいい覚悟で挑むのかは、あなたのトレードに対する考え方次第です。

2%ルールの損失額でエントリーする場合、口座資金が10万円なら2千円、50万円なら1万円と損失を少なく限定できるので、たとえ10連敗しても相場から退場してしまう事態にはなりにくい特性があります。

しかし、口座資金すべてを損失額として考えた場合、一気に大きな利益を得られる可能性もある反面1回の損切りですべてを失ってしまうかも知れません。

どんな資金量でどれだけのリスクをとれるのか

あなたがこの2つを決めることで、あとは資金管理ルールにのっとって許容できる損失金額からエントリーするロット数を正確に導き出すだけになります。

損切りまでの値幅をどのくらいにするのか?

☆損切りもルール化することで、相場の上げ下げに心を動かされることなく機械的に行うことができます。

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検証結果に基づいた損切り幅が25pipsであれば、許容できる損失金額から25pipsを割るだけ、100pipsが最適な損切り幅であれば、100pipsを割るだけで最適なエントリーロット数を導きだすことができます。

最適なエントリーロット数が分かれば、損切り金額と、利益確定金額をあらかじめ把握できるので、メンタルの安定したトレードを行うことができるようになります。

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こんな経験してました・・・

ぼくは一時期10万円を海外FX口座に入金して、レバレッジ500倍で口座資金ギリギリまでポジションを持ってトレードしていました。

10万円の証拠金で最大50万通貨程度のポジションを持つことができてしまうので、20pipsの値動きで10万円の損益になり、資金を倍々に増やしていける反面、一度の損切りで資金のすべてを失ってしまうかなり危険なトレードだったのですが、まんまとその一回の損切りですべてを失った経験があります。

※国内口座で同じ資金効率のトレードをするのであれば、IG証券のノックアウトオプションがおすすめです。

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通常のレバレッジ25倍の国内口座だと、口座資金が10万円だと持てるポジション数は最大約2万通貨です。

許容できる損失金額を1万円として、損切りまでの値幅が25pipsだとしても、4万通貨のポジションを建てることができません。

その場合は、損切りまでの値幅をそのまま25pipsとして、許容できる損失金額を半分の5千円にすると、2万通貨のポジションを建てることができます。

さらに損切りまでの値幅が50pipsだと、損失許容金額5千円÷50pips=1万通貨となり、余裕を持った証拠金維持率を確保することができます。

あくまでも、損切りルールはきっちりと守ってトレードをしなければルールを決めた意味がありません許容できる損失額を調整して、最適なエントリーロット数を保有可能なポジション数におさめます。

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ナンピンルールに悩まないで

ナンピントレードをするときも考え方は同じです。

最初のエントリーでは25pipsで1万円の損失額になるように4万通貨でポジションを建てています。

そのあと15pips逆行してしまい、残り10pipsで最初のポジションが損切りになってしまう場面で2回目のナンピンポジションを建てるとします。

損切りが確定するまでの10pipsでもう1万円の損失額になるようにする計算式は、

1万円÷10pips(0.1)=10万通貨

ですので10万通貨で2回目のエントリーをします。

その後10pips逆行されると、最初のポジションと合わせて2万円の損失が確定します。

しかし、15pips想定通りの値動きに反転すると、ナンピンしたポジションで1万5千円の利益がでて、最初のポジションでは±0円になるので、最終的に1万5千円の利益を手にナンピン成功のトレードとなります。

ナンピンでも通常のエントリーでも最終的にいくらの損失金額になるかを把握したうえで、トレードに挑めるので今回ご紹介したシンプルなエントリールールは非常に便利です。

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まとめ

シンプルな資金管理ルールの決め方は、

許容できる損失(金額)を損切りまでの値幅(pips)で割る」だけです。

1回のトレードで許容できる損失金額を口座資金の何%までとするのかは、正解がなく10%でも50%でもあなたの判断次第です。

しかし損切りまでの値幅を決めるのは、損切りルールにのっとってルール通りに決めなければなりません。

関連記事ではサポートレジスタンスラインを逆行したとき、チャネルラインを割った時などの例を取り上げて紹介しています。

ぼくは以前海外FXのハイレバレッジ(500倍)で10万円を何倍にできるか無茶な挑戦をしていましたが、資金管理ルールをしっかりと守ってトレードしていれば、このようなギャンブルトレードをすることもなくなります。

損切りルールに基づいた損切り幅を守り、損失額を調整すれば少ない資金でも最適なエントリーロット数を導き出すことが可能だからです

ナンピンするときも、1回目のエントリーと同じく2回目以降のナンピンポジションでいくらの損失額になるのかを、あらかじめ決めておくことで、最終的にすべてのポジションが損切りになったときの損失額を把握しておけるので、この計算方法は非常に便利です。

いかがでしたでしょうか?

シンプルな資金管理ルールの決め方で、明確にエントリーロット数を決められるようになって頂けましたか?

是非この計算方法を使って、安定した収益を出し続けられるトレードを目指してください。

最後まで読んでいただいてありがとうございました。

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